4 呼吸器感染症と自然免疫関連遺伝子多型(シンポジウム ゲノム情報と感染症(診断・治療・予防への応用),第580回新潟医学会)
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概要
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目的:マンノース結合レクチン(MBL)などの自然免疫機構に関与する遺伝子には多型が存在し,蛋白レベルの質的・量的変化が報告されている.これら自然免疫機構関連物質の遺伝子多型が呼吸器感染を繰り返す原因の一つとなる可能性があり,種々の呼吸器感染症の宿主感受性と遺伝子多型の関連を検討した(東北大学倫理委員会承認済み).対象・方法:1)明らかな免疫的基礎疾患を認めず,肺炎または気管支炎を1年に2回以上繰り返す患者,2)非結核性抗酸菌症,アスペルギルス症などによる慢性呼吸器感染患者,3)健常人ボランティアを対象に,末梢血あるいは口腔粘膜よりDNAを抽出し,標的遺伝子の既知の多型を含む領域をポリメラーゼ連鎖反応で増幅し,直接塩基配列決定または制限酵素断片多型解析により遺伝子多型を判定した.結果:MBL遺伝子多型はコントロール群17/53(32.0%)に比し,非結核性抗酸菌症,アスペルギルス症では差がなかったが,繰り返し感染群で26/38(76.5%)と有意に頻度が高く(p<0.05),MBL遺伝子多型が反復感染のリスクファクターとなっていることが示唆された.
- 新潟大学の論文
- 2004-11-10
著者
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