日本およびロシアにおける児童のスクール・モラールと教師の勢力資源
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は、日本およびロシアの児童が、教師に対し親近受容、正当性、明朗性、外見性、罰といった勢力資源をどのように付与しているか、また学級モラールの違いによって、付与の仕方がどう異なるかを比較検討することである。日本の児童男女224名(小学校5, 6年生)、ロシアの児童男女135名(日本とほぼ同年齢)を対象に、教師の勢力資源を測定する質問紙と、6要因からなる学級モラールを測定する質問紙を用いて調査を実施した。その結果、ロシアの児童は日本の児童に比べ教師に対し、いずれの勢力資源もより強く付与していることがわかった。また、学級モラールの高い児童は、低い児童に比べ、親近受容、正当性、明朗性、外見性の勢力資源をより強く付与していることが明らかになった。この傾向は日本もロシアも同じであった。また、モラールの各要因と勢力資源付与との関係でも、日本の児童、ロシアの児童に共通して、親近受容、正当性の勢力資源付与と学習動機、学習状況評価、チームワーク、集団会合評価、目標達成努力、テスト適応のモラール要因とに正の有意な相関がみられた。
- 福岡女学院大学の論文
- 2004-03-31
福岡女学院大学 | 論文
- 就学前教育と小学校教育における教育課程の連続性に関する一考察 : 生活ならびに経験カリキュラムを基盤とした教科カリキュラムとの連携について
- 幼児期の道徳的心性の形成と教師の役割に関する研究ノート : 『幼稚園教育要領解説』および倉橋惣三の保育論を手がかりにして
- 教育実習への不安に対する認知行動療法
- Parent Trainingの維持効果について
- Death Education Program の導入時期に関する検討