モデル地区における痴呆予防活動の評価 : 参加者の認知機能(MMSE)・生活能力・生活満足度の分析を通して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1.活動に参加した対象高齢者の認知機能(MMSE)と生活能力とには強い相関が認められた。また、両者との関連要因として「年齢」が、また、生活能力には「足・膝の良否」が関連していることが明らかになった。2.維持増進群(MMSE24点以上)の初回調査と6か月後調査結果を比較したところ、MMSE得点・生活能力総得点・生活満足度点共に上昇し、生活能力のくからだのこなし><自発性><自己統制>で有意な上昇が確認できた。3.要支援群(MMSE23点以下)の痴呆予防教室参加者と不参加者の6か月間の変化では、参加者はMMSE得点・生活能力総得点・生活満足度点共に僅かながら上昇し、生活能力の<自己統制>が有意に上昇した。不参加者では各平均値共に低下した。以上の結果から、(1)高齢者の生活能力に注目することの意義(2)維持増進群も含めた啓発活動の意義(3)要支援者にとっての痴呆予防教室の有効性が確認された。
- 聖隷クリストファー大学の論文
- 2003-12-25