セボフルレン麻酔下,PGE_1,TNG による人為的低血圧麻酔が循環動態,内分泌系に及ぼす影響について
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概要
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雑種成犬23頭を対象としてセボフルレン麻酔下にプロスタグランディンE_1 (PGE_1,PG 群) または,ニトログリセリン (TNG,TNG群) を用いて低血圧麻酔を行い循環動態,内分泌系に及ぼす影響について検討した。PG 群は低血圧導入に7.4±1.3分を要し収縮期圧は低血圧開始後,30分76.1±2.4mmHg,60分83.8±2.7mmHg であった。TNG 群は導入に1.2±0.2分,収縮期圧はそれぞれ76.4±2.1mmHg,78.9±2.4mmHg であり,両群とも安定した低血圧状態を維持できた。両群とも血圧低下と共に末梢血管抵抗 (SVR),肺動脈楔入圧 (PCWP) 低下を認め,心拍出量は保たれた。さらに総肝血流量も維持された。本実験では,従来いわれている PGE_1投与中の腎血流増加は認めず,クレアチニン・クリアランス (C_<cr>) も低下したが,この変化は低血圧中止後,速やかに前値に復した。レニンーアンギオテンシン系は両群とも上昇傾向を認めた。。セボフルレンーPGE_1 による低血圧麻酔では血中カテコラミン濃度上昇を認めなかった。
- 北里大学の論文
- 1990-02-28
著者
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