ゲジゲジシダ(ヒメシダ科)胞子壁の形態形成に関する研究
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概要
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ヒメシダ科ゲジゲジシダの胞子壁の形態形成を透過型および走査型電子顕微鏡により観察した.胞子壁は内膜,外膜,周皮より成り,減数分裂後の4分子期に外膜から形成された.外膜は薄くラメラの堆積した内層(ラメラ層)から形成され,後に外層(ホモジニアス層)が堆積した.ホモジニアス層は4段階の異なる堆積構造が認められ,最後に形成されるもっとも外側の領域には微小な突起が認められた.4分子が分離して胞子期にはいると周皮が外膜の外側に形成された.周皮は電子密度の高い物質から成り,胞子全体を包みまばらな半円球突起から成る彫紋を示した.外膜の内側には内膜が形成された.胞子形成を通じて胞子細胞を取り囲むタペータム細胞は2細胞層から成り内側の細胞層は細胞融合を起こしてプラスモディウムとなるが,外側の細胞層は融合せず,胞子形成を通じて残存した.しかし胞子が成熟するとともに両層とも崩壊した.
- 千葉大学の論文
- 1999-03-31
著者
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