養護学校高等部の現状と進路実態から見た専攻科の意義(<特集>教育年限の延長と専攻科)
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概要
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1979年養護学校義務制後も、依然として養護学校高等部への進学は都道府県によって大きな格差があった。全国各地で高等部希望者全入運動が展開された結果、21世紀に入り通常中学校の高校進学率と養護学校の高等部進学率はほぼ同率となった。しかし、高等部卒業後は、障害種別、地域による格差があり特に知的障害生徒の進学率が極めて低い。きのかわ養護学校高等部では、生徒の進学の要求や保護者の願いのもと私立養護学校高等部専攻科への進学に取り組んできた。専攻科で学んできた卒業生は著しく成長し、卒業後の就職定着も良い結果がみられる。専攻科への進学は社会参加の先送りではないかという見解もあるものの、当事者は、専攻科で主体的な学びに出会い手応えを感じている。専攻科を学校から社会への移行期(トランジッション)教育としてとらえ、もっと豊かに時間をかけた自分づくりの場とし、さらに生涯学習の主体者になるためにも、学ぶ力の育成のためにも専攻科の教育的意義は大きい。
- 全国障害者問題研究会の論文
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