リンゴの花芽の着生に関する生態学的研究(第1報) : 側枝の強弱と花芽の着生及び果実の発育との関係
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概要
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1)リンゴの隔年結果の防止には剪定,摘果の程度が大いに影響する.そこで,みかけ上の差異ではあるが,側枝の栄養状態の強弱と花芽着生,花叢内花数等の関係について若干の生態的調査を行なつた.2)側枝の栄養状態の強弱の判定は枝の太さ,1側枝に萠出する結果枝の数量と割合,及び結果枝の葉枚数の多少から行なつた.3)花芽形成率は熟期の早い品種ほど高かつたが,国光では明らかに強枝に花芽形成率が良好であつた.4)液花芽に関する調査では紅玉では強枝に多く認めれらた.5)1花叢内花数は旭が明らかに強枝の花芽に多かつた.6)果実の発育は品種を問わず,強枝においてすぐれ,弱枝において劣つていた.7)これは要するにリンゴの側枝の強弱は,これから萠出する結果枝に着生する花芽,果実の肥大などに関係し,一般的には強枝は弱枝にすぐれるが,弱枝でも着葉数を充分に与えるならば,この欠点は充分に補なうことができる.
- 1963-12-31
著者
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