台湾と日本九州における死亡構造の国際比較研究(第一報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
生命保険事業の国際化によって,死亡構造の国際比較研究というテーマは,保険医学界にとっては非常に重要であるテーマと思われる。地域の健康水準の指標については, WHOの研究グループによって討議された資料がある。一般に平均余命,粗死亡率,訂正死亡率があげられている。その点で,死亡は最も健康との関連が深いわけである。この台湾の死亡構造研究に際し,日本,九州を対象として,1975年について解析するとともに1974〜1981年間の台湾死亡状況を分析した。結果として人口構成の相違は年齢構成指数で,老年人口指数が台湾に比し九州は約2.5倍であり,死因別の訂正死亡率では,ガン,自殺を除いて,いずれも九州より台湾の方が高率であることを判明した。特に肝臓癌が九州より1.5倍高くなっているが胃癌は逆に九州が台湾より2.1倍遥かに高い。
- 日本保険医学会の論文
- 1993-12-15