老年医学の問題点
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1)高齢になると種々な生理的機能(physiologic function)は直線的に低下する。ことに肺活量(vital capacity)や腎機能の低下が目立つ。日常の生活にはそれで差支えないが,予備力(reserved function)が低下していることは,臨床上(clinically)重要である。(2)高齢者の臨床症候clinical manifestationsは,しばしばatypicalである。(3)転倒(fall),骨折(fracture)は重要な問題で,環境の整備や骨粗鬆症(osteoporosis)の予防をはかる必要がある。(4)現在,わが国で最も関心がもたれている疾患は、悪性腫瘍(malignancy),動脈硬化(atherosclerosis)およびAlzheimer型痴呆(Alzheimer-type dementia)で,その予防に大きな関心がもたれている。(5)高齢者のQuality of Lifeの維持・向上が、現在の医療の最大のtargetである。また,老年医学の本質は,予防医学にあることを強調したい。
- 日本保険医学会の論文
- 1993-12-15
著者
関連論文
- 日本脳卒中学会・脳卒中高次脳機能スケール
- インスリン非依存型糖尿病に発症した漢方薬(珍〓降糖)による鉛中毒
- 腸管出血性大腸菌O157感染から溶血性尿毒症症候群にいたり経過中に慢性胆嚢炎の急性増悪を繰り返した高齢者の1例
- 母, 娘で異なる病態を示した家族性副甲状腺機能低下症
- 日本脳卒中学会・脳卒中運動機能障害重症度スケール
- これからの老年医学 (第30回日本老年医学会総会記録)
- 長寿社会に対応する医学の役割 (第15回日本老年学会総会記録) -- (日本型長寿社会のビジョン)
- 高齢者の心身の健康
- 老年精神医学の発展のために(5)老年精神疾患と神経内科との関わり合い
- 脳の皮質枝系梗塞と穿通枝系梗塞のCTおよびMRI所見とその臨床的意義
- めまいと失神の多様性
- 老年医学の問題点
- 老衰という病名は正しいか
- 一過性脳虚血発作(TIA)に対するTXA2合成酵素阻害薬CV-4151錠の臨床評価--塩酸チクロピジンを対照薬とした2重盲検比較試験
- 意識障害診断上の問題点