脳正中離断で生ずる扁桃核キンドリングけいれんの変化 : 吸引による脳梁離断と脳梁吸引に前交連加熱破壊を加えた場合
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概要
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我々は既に脳半側摘除ネコを用いて扁桃核キンドリングを行い,生ずる全身けいれんが両側左右対称性であることを報告した。今回はさらに正中離断(脳梁離断,脳梁離断+前交連加熱破壊)ネコを作成して扁桃核キンドリングを行ったところ,生ずる二次性全汎化けいれんは,けいれん初期に刺激反対側への体軸性横転が加わるものの,最終的には両側左右対称性の全身けいれんとなることを確認した。このことは従来のあらかじめ実験動物の脳正中部を離断してから扁桃核キンドリングを行うと,けいれんが片側性または明確な左右非対称性になり,脳波も非対称になるという見解と対立する。実験結果に重大な相違の出る最大の理由として,実験方法の異同,特に術式の相違が考えられるので,その点を中心に考察を加えると共に発作経過中の体軸性横転の意義について述べた。
- 北里大学の論文
- 1989-02-28
著者
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