Laser flow meterによるイヌ小腸ループの組織血流量測定に関する基礎的研究
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概要
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正常腸管のポンプによる血液灌濯流を行い,灌流腸管の組織血流量測定に関する基礎的検討を行った。実験には雑種成犬21頭を用いた。1本の腸間膜主幹動脈に支配されている小腸ループ20〜45gを作成し,種々の量の血液をポンプで灌流するとともにレーザ血流計を用いて小腸ループ前壁の漿膜面で組織血流量を測定した。血液灌流量と組織血流量実測値との関係は,血液灌流量0〜60ml/min/100gの間では正の相関を示した。高灌流量(80ml/min/100g以上)とした場合には20例中10例で灌流量増加に対し組織血流量実測値が減少した。一定量の血液灌流状態における小腸壁の任意の多数点における組織血流量実測値の度数分布はポアソン分布を示した。分布の最頻値は灌流量を反映していた。低灌流量下における実測値の分散は小さく,レーザ血流計は虚血腸管の組織血流量評価に適していると考えられた。組織血流量実測値は灌流血液のヘマトクリット値で左右されることが明らかとなった。
- 北里大学の論文
- 1988-12-31
著者
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