NZBマウス腹腔Mφの加齢に伴う機能変化
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概要
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systemic lupus erythematosusのモデル実験動物であるNZBマウスは加齢に伴い抗自己赤血球抗体も含め種々の自己抗体を産生する。この免疫学的寛容の破綻におけるマクロファージ(Mφ)の役割を明らかにする目的で,自己赤血球に対するMφの加齢に伴う反応性を検討した。NZBマウスでは,Mφの自己および異種赤血球貪喰能は加齢とともに増加することが観察された。しかし抗自己赤血球抗体非産生系のマウスでは,自己赤血球貪喰能の加齢による変化は少なく,また異種赤血球貪喰能はむしろ加齢とともに低下していた。young NZBマウスMφにold NZBマウスのT細胞および血清因子を添加することにより自己赤血球貪喰能は亢進した。NZBマウスでは,Ia陽性Mφも加齢に伴い著明に増加したが,このIa陽性細胞の自己および異種赤血球に対する貪喰能は低値であった。old NZBマウス腹腔浸出細胞由来可溶性因子も自己赤血球貪喰の亢進およびIa陽性Mφの誘導に関与していることが判明した。
- 北里大学の論文
- 1982-12-31
著者
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