男子医科大学生における自転車エルゴメーター運動時の心拍・血圧反応,およびPWC_<170>
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概要
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42名の男子大学生を対象として,自転車ergometer 4分間漸増負荷運動を,ペダルの回転速度60rpm,摩擦負荷漸増法で行なわせた。この時の心拍数(HR),収縮期血圧を測定し,次の結果を得た。1)42名の被検者が1.0kp, 1.5kp, 2.0kp運動を実施した。この時のHRはそれぞれ111.6±10.3, 131.4±12.6, 154.1±16.2であり,0.5kp(60rpm)の摩擦負荷漸増により平均約20拍のHRの増加が見られた。2)同一負荷条件でのHRは41-63拍の個人差が見られたが,HRとその時の主観的作業強度(RPE)との間には相関が認められないことから,高いHRを示す者がその負荷条件での生体負担度が大きいとは限らないと考えられた。3)漸増負荷運動の前後に血圧測定を行なった13名の運動前の収縮期圧は119.2±9.0mmHgであり,運動後の収縮期圧は165.6±14.2mmHgであったが,両者の間に有意の相関は認められなかった。4)1.0kp運動後休息し,この間にも血圧測定を行なった11名の運動前の収縮期圧は122.5±14.5mmHg, 1.0kp運動後では151.1±22.1mmHg, 12分漸増負荷運動後では170.8±29.4mmHgであった。HRが114.2±12.2の1.0kp運動後の収縮期圧とHRが173.5±14.8の12分運動後の収縮期圧との間には高い正相関(r=0.916)が認められた。5)42名のPWC_<170>の平均値は865±151kpm/minであり,本被検者群の体重64.0±9.2kg相応のPWC_<170>の値であると考えられた。6)体重とPWC_<170>との間には,体重の最も大きな1名を除くとr=0.499と有意の相関が認められた。体重の大きな被検者では負荷強度が相対的に低下することは自転車ergometer運動の特性と考えられた。
- 埼玉医科大学の論文
- 1982-06-30
著者
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