終末期における患者I氏のクォリティ・オブ・ライフとその看護を考える
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では終末期における患者I氏のクォリティ・オブ・ライフとその看護について「QOLに影響する要因:因果モデル」を使用し 1)物理的環境 2)社会的相互作用 3)身体的健康状態 4)精神的健康状態 5)性格と経歴の5つの要因から考察した。結果,1.QOLは様々な構成要素からなり,ひとつのニーズに対しても全体的なQOLとして,トータル的に患者をみていかなければならない。2.QOLは様々な構成要素が関連しており,ひとつの要因がすべてに関連する。3.個人の生育歴や社会的背景により個々に違い様々である。そのため,QOLの評価の際には個別的に考える事が重要である。4.「その人にとっての幸福感」を視点にもつことが最も重要である。5.幸福感は患者・家族にとり,主観的なものであるが,QOLを高めるケアを提供する看護は,幸福感や価値観をどこにおくか,看護者の価値観で患者をみていないか,患者・家族を客観的に評価し考えていかなければならないことが明らかになった。
- 2003-12-25
著者
関連論文
- 終末期における患者I氏のクォリティ・オブ・ライフとその看護を考える
- 介護老人保健施設入所中の要介護状態にある高齢者の生き甲斐とサポートネットワークの現状
- 老年看護概論講義に関する学生の理解 : 講義終了後の提出レポートの質的分析から
- 高齢者福祉施設で働く看護職の痴呆高齢者観の概念分析