介護老人保健施設入所中の要介護状態にある高齢者の生き甲斐とサポートネットワークの現状
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概要
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本研究では要介護状態にある高齢者の生き甲斐感の現状とサポートネットワークの現状を明らかにした。対象者9名の面接中の会話を分析した結果,生き甲斐感に繋がっているものは全員が人との繋がりを上げていた。過去の肯定感に関しては苦しいつらい状況を乗り越えて子供を育ててきたということが上げられていた。希望・期待・自分を表現することは趣味や人との繋がりに関係するものが上げられた。サポート授受の手段的サポートは新しいことを教えてもらうこと,生活全般に世話をしてもらうことの順で上げられていた。手段的サポートに比べで情緒的サポートは少なかった。サポートの提供については,手段的には自分でできることはするという形で,情緒的には相手に嫌な思いを持ってもらわないようにする,人に感謝するという形で提供していた。他者からの反応が受けられる人的環境を広げるような援助が必要である。サポートの授受を高齢者自身がポジティブに受け止められるようにケアを提供していく必要がある。消極的なサポートの提供であっても高齢者がサポート提供を積極的に行えるような場の提供がケア提供者にとって必要である。
- 2003-12-25
著者
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