降水の変異原性・多環芳香族炭化水素濃度の季節変動に及ぼす気象条件の影響
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概要
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富山県中央部の都市近郊において,2001年8月から2003年1月にかけて実施した降水に関する詳細調査の結果から,降水の変異原性(Ames test)と多環芳香族炭化水素(PAHs)濃度の季節変動に及ぼす気象条件の影響について解明した.得られた結論は以下のとおりである.(1)降水の変異原性は冬季に強く,夏季に弱い傾向を示した.(2)降水中のPAHs濃度も冬季に高く,夏季に低い傾向を示した.(3)サンプリング中のPAHs平均降下量で見ても冬高夏低という季節変動の傾向が明瞭であった.(4)PAHs平均降下量の細かな変動を気圧配置パターンから定性的に解析し,越境汚染の影響の可能性が示唆された.(5)Part-PAHs濃度の冬季における細かな変動は越境汚染に対応する気圧配置パターンと希釈効果に対応する平均降水強度で説明できることが重回帰分析の結果から得られた.
- 富山県立大学の論文
- 2004-03-31
著者
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