健康相談活動の実践方法に関する研究 : 心身の相関理解と養護教諭の資質・能力を生かした健康相談活動の在り方の研究
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概要
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心身の相関理解と養護教諭の資質・能力を生かした健康相談活動の在り方を研究した。心身医学的知識理解の不足を感じている現職養護教諭が多い3) ことから, 心身医学的知識理解を健康相談活動に生かす手だてとして「心身相関の基礎知識理解と健康相談活動に生かす対応例一覧表」を作成した。現職研修会においてはタッチやスキンシップ, バイタルなど体とのかかわりを通した演習を行っている。健康相談活動は講義・演習 (子ども役を体験すること) を通してより理解が深まる。1. 健康相談活動の対象は背景要因に心因性症状があるものなので, 心身医学の基礎知識は必要不可欠である。「心身相関の基礎理解と健康相談活動に生かす対応例一覧表」を活用し, 演習することは, 心身相関のメカニズムと, 健康相談活動に生かす対応方法を知る手がかりとなる。2. 養護教諭の魔法の手のひらで, タッチ, スキンシップ, バイタルサイン等体とのかかわりを通して, 安心感を得られ心までも温かくなる感覚を体験する。「養護教諭の職務の特質」の意味を理解する。3. 毛布 (タオルケット) に包まれる安心感, 心が開く感覚を養護教諭自身が体験し, 代表的な例 (毛布, タオルケット) として「保健室の機能を生かす」意味を理解する 4. 受講後の感想 (自由記述) から, 研修会場は異なっていても同じ傾向の記述が多いことがわかった。5. 健康相談活動に関する文献や先行研究はまだ少なく, 一般のカウンセリングと混同したものも見受けられた。
- 女子栄養大学の論文
- 2004-12-01