保育者効力感と食事行動
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概要
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昨年度行った「保育者効力感と親からの自立」に関する調査からの問題提起で、本年度は保育者効力感と食事行動に関する調査を行った。調査対象は保育科学生である。保育者効力感を見ると、昨年度以上に「?」の回答が多く、学生の自信のなさがみられた。食事行動をみると、家族揃って食事をすることが少なく、個食がかなり見られた。また、家族揃った時でもその多くがテレビをつけており、食事時が家族が向かい合う場ではなくなっている。また、偏食もかなりみられた。こうした学生が、実習中の給食で、嫌いなものを食べない子、遅い子に対して、言葉がけ等で何とかして食べさせようとしている。しかし、その言葉がけを検討すると、嘘・脅し・ごまかしの言葉がけが多く、幼児期から大人の言うことを信頼しない、言うことを聞かない子どもを育てている。保育者効力感の因子分析をして、4因子得られたが、そのうち指導力感だけが、食事行動と関連があり、指導力感の低い方が家庭で炊事をする割合が低く、食事行動全般に望ましくない傾向がみられた。食事行動の調査を通して、保育者としての子育ての力量は、家庭で形成されることを考察した。
- 2004-12-20
著者
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