仮性狂犬病ウイルス攻撃ブタにおけるサトウキビ抽出物投与の効果(免疫学)

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
仮性狂犬病ウイルス(PrV)感染に対するサトウキビ抽出物(SCE)のブタ免疫能調節効果を検討した.12週齢豚にSCEを3日間投与(1日あたり500mg/kg体重)し,その2日後に2×10^5 TCID_<50>のPrVで攻撃した.SCE非投与豚にPrV攻撃したものを対照とした.PrV攻撃7日および14日目に,白血球の機能を測定した.SCE投与豚は対照と比べ,ナチュラルキラー細胞の細胞傷害性,リンパ球増殖能,単球の貪食能,およびCD4^+,γδT細胞によるインターフェロンγ産生がいずれも顕著に上昇した(P<0.05).さらに,SCE投与は,PrV攻撃豚における臨床症状と脳病変を軽減した.SCE投与豚は対照と比べ,12%の増体重効果を示した.このように,SCE投与は豚の免疫能を亢進するとともに,PrV感染に対する防御を高めることから,SCEはブタPrV感染抑制手段として野外で広く応用されるものと思われる.
社団法人日本獣医学会の論文

著者

関連論文

スポンサーリンク