中学生の問題行動に関する研究 (2) : 生活ストレスの構造について
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概要
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本研究は, 中学生の生活ストレスの構造を明らかにするために各構成要因の因子間の性差・学年差, 相関及びパス解析などを実施した (有効回答数 : 3, 977名, 回収率 : 91.7%) 。その結果, 以下のような結果が得られた。(1) 性別では, 1) 「自己概念」では, 『よい子像』『できる子像』『ひかえめな子像』『いらっく子像』の因子間に男女差があった。2) 「不定愁訴」では, 『精神的疲労状態』『身体的疲状態』『重度な疲労状態』の因子間に男女差があった。3) ライフイベントの頻度, 『友人関係』『教師関係』『学業関係』の因子間に男女差があった。4) ライフイベントの評価, 『家族関係』『学業関係』の因子間に男女差があった。5) ストレスの対処法, 『具体的対処法』『消極的対処法』『積極的対処法』『蓄積的対処法』の因子間に男女差があった。(2) 学年別では, 1) 「自己概念」では, 『できる子像』『ひかえめな子像』『いらっく子像』の因子間に学年差があった。2) 「不定愁訴」では, 『精神的疲労状態』『身体的疲状態』『重度な疲労状態』の因子間に学年差があった。3) ライフイベントの頻度, 『友人関係』『教師関係』『学業関係』の因子間に学年差があった。4) ライフイベントの評価, 『家族関係』『教師関係』『学業関係』の因子間に学年差があった。5) ストレスの対処法, 『具体的対処法』『消極的対処法』『積極的対処法』『専門家での対処法』『蓄積的対処法』の因子間に学年差があった。(3) なお, パス解析の結果, 「ライフイベントの頻度」が直接「不定愁訴」や「対処法」の原因となっていることなどが分かった。
- 鎌倉女子大学の論文
- 2004-03-31