<南>の世界からの離脱 : モンゴル国バヤンホンゴル県ボグド郡ツェルゲルにおけるネグデル離脱とホルショー設立から考える
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概要
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本論は,『<南>から見た世界』の第1巻,『東アジア・北アジア』に掲載された「ゴビ草原に探る共生のシステム」に2001年に人手した資料を加筆,内容も修正強化し,また,モンゴル語読者向けに書き直したものである。モンゴルの遊牧社会は,東西冷戦と中ソ対立の下,社会主義的に集団化・改造されることによって<南>の世界となり,また,民主化後,旧ソ連・東欧諸国が周縁化し,新しい<南>の世界が出現したことで,「新しい<南>」の中の<南>の世界となったといえる。筆者は,バヤンホンゴル県ボグド郡ツェルゲルの遊牧民が,社会主義時代の集団化体制と市場経済による「新しい<南>」の世界から離脱するために協同組合を設立した実践を紹介し,地域づくりの主体性の確立が<南>の世界から離脱する方法であることを指摘した。
- 2002-09-30
著者
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