『入門・心理学』教授法に関する一試論 (その3) : キャリア・ガイダンスと青年期の自我同一性形成の扱い方
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概要
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「入門・心理学」科目においても青年期自我同一性形成を扱う意義は大きい. 青年期はモラトリアムを脱し, 職業選択から自律性獲得と自我同一性達成に至る大きな発達的移行期である. 青年は職業選択作業を遂行する途上で自己の同一性に「出会う」発達過程をたどる. しかし, 昨今の雇用状況はその時間的猶予を青年に許容できなくなってしまった観が強い. 厳しい雇用動向を背景とした青年期受講生に対し, 「入門・心理学」では, どのような情報支援ができるか検討が急がれる. 本研究では, 学生の心理社会的状況を検討するために実施した意識調査について報告する. 調査は1) 多次元自我同一性尺度, 2) 職業未決定尺度, 3) 進路選択に対する自己効力感, 4) 業種に対する就職希望度, 5) 就職志望業種, 6) 第一希望業種のイメージ評定, 7) 職種に対する就職希望度, 8) 就職希望職種, 9) 第一志望職種のイメージ評定, 10) 自尊感情尺度, 11) Parental Bonding Instrument (PBI : 父親・母親の養育態度評定), 12) 父親・母親との同一化感情の項目群から構成されている. 約125名の社会教養科目「心理学」受講学生の回答協力が得られた. 調査の分析結果について, 報告を行なう.
- 2004-03-25
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