「都市型共同墓所」の構築と地縁・血縁を超える墓地の方向(平成6年度日本造園学会研究発表論文集(12))
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
地縁血縁の中で成立,維持されてきた墓地が近代化の中で崩壊してきた。これまでの墓地が固定的な地域共同体により支えられていたなら,その崩壊後にはどのような墓地が出現してくるのか。その墓地は何を要素として成立しているのか。近年新たな形で出現している都市型共同墓所を調査することで,地縁血縁を超える墓地の方向を探る。都市型共同墓所とは家族を単位とせず,地縁血縁によらずに同じ墓所に眠る形をそう呼ぶこととする。分析の結果,共同墓所に共通にあるのは個人単位,共同祭祀,死後の平等の3点。今後の方向として墓所の共同化,有期限化,無形化が導き出された。それは近代化の矛盾の課題に対応し,近代を超える萠芽と見られる。
- 社団法人日本造園学会の論文
- 1994-03-31
著者
関連論文
- 住居の移動における墓地のケース研究(平成3年度日本造園学会研究発表論文集(9))
- 川づくりの多自然化と風景としての多様性
- 近代日本墓地の成立と現代的展開に関する研究(平成6年度日本造園学会賞受賞者業績要旨)
- 「都市型共同墓所」の構築と地縁・血縁を超える墓地の方向(平成6年度日本造園学会研究発表論文集(12))
- 多磨墓地をはじめとする公園墓地の成立・展開と今日的課題
- 家族形態及びライフスタイルと墓・墓地についての意識
- 生活の"豊かさ"と造園分野の役割 : ライフスタイルの変化と造園分野への期待(真に豊かな生活空間づくりと造園分野の役割)
- 家族形態及びライフスタイルの変化と墓地のあり方(平成2年度日本造園学会研究発表論文集(8))