アンドロゲン除去療法にて再燃した前立腺癌症例と女性ホルモン十分投与にて再燃した前立腺癌症例 : 2再燃症例の性質の違いについて
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概要
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症例1は69歳の男性で,他院にて前立腺癌の診断をうけ去勢と酢酸クロールマジノンの内服を10年間行っていたが,再燃を起こした。この症例に,ジエチルスチルベステロール・2燐酸500mg/日静注にて,劇的な効果がみられた。一方,症例2は,61歳の男性で,前立腺癌(stageD2)でこれに対し,去勢せずジエチルスチルベステロール・2燐酸500mg/日30日間投与。維持療法に,エストラマスチン・フォスフェイト560mg/日,次にジエチルスチルベステロール・2燐酸300mg/日内服にて維持療法中,半年で再燃をおこした。この再燃癌に対し,ジエチルスチルベステロール・2燐酸500mg/日投与も,去勢も効果なく,又化学療法,放射線療法も無効で癌死した。これら2つの症例からアンドロゲン除去による再燃癌の性質と,女性ホルモン十分投与後の再燃癌の性質は全く違っていることが示唆された。2つの再燃様式の違いを考察し報告した。
- 千葉大学の論文
- 1997-10-01
著者
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