女子学生における栄養の心理に関する一側面 : 嗜好・料理のセンスおよび食欲
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概要
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食に関わる諸因子を心理的な側面から分析し、食に対する順応性や弾力性をみるために、女子短大生400名を対象に嗜好因子テスト、料理のセンステスト、食欲因子テストを行い、次の結果を得た。1)嗜好因子テストの結果、女子学生の約半数が嗜好第2度に属し、献立や調理についての知識や技術を中等度身につけ、食生活に関する社会的配慮や生理学的・心理学的な諸反応においても中等度の傾向を示していた。2)専攻別における嗜好指数、料理のセンス指数、食欲指数は食生活2と栄養士1の学生が高く、食に対する順応性、志向性が強い傾向がみられた。3)料理のセンスの因子分析では、清潔や整理・整頓については約半数以上の学生が積極的に実行しているが、稽古については積極的な態度に欠け、創意する努力も少なく、季節感が乏しく、美的関心がうすい。生活環境の変化に対して敏感なものが少ないように思われる。4)保育専攻の学生は他の専攻学生に比べて各因子指数が低く、他の専攻学生と指数間には有意差(P<0.01)が認められた。5)食に対する教育環境の違いが嗜好や料理のセンス・食欲に大きく影響することが推察される。
- 夙川学院短期大学の論文
- 1989-12-25
著者
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