小児気管支喘息児におけるロイコトリエン受容体拮抗薬プランルカスト長期投与の効果

概要

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目的:ロイコトリエン受容体拮抗薬プランルカスト長期投与(6カ月〜1年間)の臨床的有用性と安全性について評価した。対象および方法:14歳以下の小児気管支喘息患者145名(平均年齢5.9歳)を対象に臨床症状および客観的パラメータをプランルカスト投与群と非投与群で比較検討した。結果:プランルカスト投与群において臨床症状の全般改善度は,調査開始前から6カ月後(p<0.001),1年後(p<0.001)のいずれも有意な改善を認めた。重症度別にみると,重症例に比較して軽〜中等症で臨床症状の改善度が高く認められた。1年後の呼吸機能検査では投与群においてのみ%V25,%V50が有意な上昇を認めた。プランルカスト投与期間中,明らかな副作用は認められなかった。結論:今回の検討では,プランルカスト投与群は非投与群に比べ6カ月後および1年後の臨床症状の全般改善度が有意に高く,小児気管支喘息患者での臨床的有用性・安全性は高いと考えられた。小児において,ロイコトリエン受容体拮抗薬は症状の軽い時期より使用することで重症化の予防や症状の寛解をもたらす長期管理のための第1選択薬の1つになると考えられた。
東邦大学の論文
2004-11-01