膝関節における半月内MRI輝度変化出現に関する検討 : 正常者,半月損傷を伴わない症候膝間の比較

概要

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目的:MRIは膝関節の検査で一般的なものとなっている。しかし,半月は,正常膝においても加齢など様々な因子が加わりMR画像上輝度変化をきたすことが知られている。半月は関節運動,荷重負荷に際し,圧迫力,牽引力が加わり,常に種々の力に晒され,経年的な変化をきたす。これらの半月内の変化はMR画像にも影響する。無症候膝において,MR画像上,半月の経年的変化はどのように推移するのであろうか。また半月損傷を伴わないが疼痛のある膝では半月内の輝度変化はどの程度出現し,無症候群と比較し相違があるのか。この点を明らかにするため本研究を行った。対象および方法:無症候のボランティア膝半月および膝疾患にてMR撮影を行った133例163膝を調査した。結果:40歳以下での若年者では,正常膝の半月内に輝度変化はほとんどみなかったが,症候膝では半月損傷がないにもかかわらず,高率に輝度変化を認めた。40歳以上の年配者では,正常膝,症候膝とも,半月内に輝度変化を高率に認めた。関節血症,水痘を伴う症例は,高率に半月内輝度変化を示すことから,炎症などの要因が半月内の輝度に影響を与えることが示唆された。結論:半月のMRIでは,加齢により輝度変化の出現する確率が高くなること,症候膝では輝度変化が実際よりも強く出現することが多いので注意を要する。
東邦大学の論文
2004-05-01

膝関節における半月内MRI輝度変化出現に関する検討 : 正常者,半月損傷を伴わない症候膝間の比較

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