国際寡占下の差別的関税引き下げと相互アンチダンピング(<特集>経済法・経済規制と産業組織)
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概要
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本稿では国際寡占モデルを用いて第三国からともに財を輸入している二国間のアンチダンピング競争について分析する.一方の国は第三国に対して差別的関税の引き下げを行っており,また政府は国内企業の利潤最大化を目的とする.差別的関税引き下げの程度が小さいとき,2国モデルでアンチダンピング競争を分析したAnderson et al.(1995)と同様,均衡では片方あるいは両方の国がアンチダンピング措置を発動する.しかし,差別的関税引き下げの程度が一定水準を超えると,差別的引き下げを行っている国の企業が損失を受ける均衡はなくなる.差別的関税引き下げの水準が十分大きいとき,両国ともアンチダンピング指教を発動しない協力的な均衡も生じる.
- 東京大学の論文
- 2005-03-10
著者
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