不確実性下での戦略的研究開発投資と経済厚生(<特集>日本経済と産業組織)
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概要
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複占モデルを用いて戦略的な研究開発投資競争と不確実性の関係について分析する.本論文では2種類のモデルを分析する.モデル1は,研究開発投資の増加が,成功した場合の生産費用の削減幅を大きくするモデルである.モデル2は,研究開発投資の増加が,投資が成功する確率を増加させるモデルである.モデル1では,均衡における研究開発投資の水準が過小になり,補助金政策等で投資を刺激することが経済厚生を改善する.一方モデル2では,研究開発投資は過小にも過大にもなりうる.このモデルでは比較的リスクの低い(成功確率が高くなる)種類の投資水準は過大となり,リスクの高い種類の投資は過小になる.つまり,研究開発投資が促進されるべきであるか抑制されるべきであるかは投資の性質や目的に決定的に依存する.
- 東京大学の論文
- 2004-03-18
著者
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