橋本寿朗が遺したメッセージと日本経済再生の方向性 : 『戦後日本経済の成長構造』および『デフレの進行をどう読むか』へのコメント
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概要
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本稿の課題は,橋本寿朗の遺作となった『戦後日本経済の成長構造』(有斐閣,2001年)と『デフレの進行をどう読むか』(岩波書店,2002年)を批判的に検討し,橋本日本経済論の到達点を明らかにしたうえで,そこから,混迷する日本経済の再生の方向性を展望することにある.日本経済再生の方向性を展望するためには,何よりもまず,第2次世界大戦後の日本経済の歩みについて,リアルな全体像を描くことが求められる.そして,リアルな全体像を描くうえでは,(a)1945年の敗戦から1980年代半ばにかけての日本経済の「成功」の局面と,(b)バブル経済の発生と崩壊をふまえた1980年代後半以降の日本経済の「失敗」の局面とは,いかなる関係にあるのか,というkey question を解き明かすことが,きわめて重要な意味をもつ.橋本は,このkey Question の解明に成功しだのだろうか.これが,本稿の中心的テーマである.
- 2003-03-31
著者
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