脳血管障害後の片麻痺患者に対する足関節矯正術前後の動作分析

概要

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目的:脳血管障害後の片麻痺患者に対する足関節矯正術(矯正術)の効果を,手術前後の日常生活動作と歩行分析により検討する。対象および方法:対象は矯正術を施行した脳血管障害後片麻痺患者14例(男性10名,女性4名,平均57.4歳,下肢のBrunnstrom stage III : 13例,IV : 1例)で,1) 窪田による足関節矯正術の適応範囲を分類したもの(窪田区分),Functional Independence Measure (FIM),2) 歩行における時間・距離因子の分析として歩行速度・歩調・ストライド長・歩隔・歩行周期4成分比,3) 3次元歩行分析による麻痺側立脚相の矢状面における股・膝・足関節角度と股・膝・足関節モーメント,前額面における足関節モーメントについて,各項目の手術前後の変化を調査した。結果:1) 窪田区分は12例に改善を認めた。FIMは全例に改善を認めた。2) 時間・距離因子の分析では,ストライド長が延長し,歩行速度が増加した(p<0.05)。3) 3次元歩行分析では患側の矢状面足関節角度および前額面足関節モーメントは改善し(p<0.05),その他の因子に著明な改善は認められなかった。結論:矯正術により麻痺側立脚相の足底圧分布性ならびに足関節の安定性に改善を認めた。一方,股関節と膝関節への影響は乏しいと考えられた。
東邦大学の論文
2005-01-01

著者

大国生幸
東邦大学医学部リハビリテーション医学研究室

脳血管障害後の片麻痺患者に対する足関節矯正術前後の動作分析

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