ダウン症候群の子どもをもつ母親が前向きに育児・療育に取り組めるようになる要因と援助
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概要
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ダウン症候群の子どもを持つ母親12名に告知から現在までの育児・療育を振り返ってその時々の思いや体験を語ってもらうことによって,前向きに育児・療育に取り組める要因と援助について考えた。結果 : (1)早期療育が子どもの発達を促進するのに有効であることから,早期の告知(出産後の入院中など)が多くなってきているが,母親の子どもを受けとめていく過程を考えると1ヵ月健診後や母親が「何か変だと感じた時」が適時である。(2)告知の内容は,事実も必要であるが,子どもの可能性も含めて「育てていく」という視点が必要である。(3)長期的におよぶ継続的な支援が必要とされており,居住地域の保健師の活動が望まれる。(4)外に出ることが可能な心理状態になったら,早い時期に適切な場(親の会,療育施設など)を紹介することが前向きに育児・療育へ取り組めることに有効である。(5)子どもの可能性ばかりでなく,家族の可能性についても伝えていくことが大きな支えになる。(6)障害児に対する社会への啓蒙がさらに必要である。
- 聖路加看護大学の論文
著者
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