看護基礎教育における到達目標 : 臨床看護学へ繋がる基礎看護学の考え方と展開
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概要
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看護基礎教育では近年、看護実践能力の向上が焦点となっている。卒業時までに到達させたい実践能力の大部分は基礎看護学を出発点としている。その学習内容は各看護専門領域(臨床看護学)で深められると同時に再び立ち返って実践を支える土台あるいは核として強まってゆくものである。臨床看護学へ繋がる理念を具現化した中心的な学習内容としては看護過程展開、看護技術、援動的人間関係、そしてそれを支える看護観がある。さらに基礎看護学は看護の学習者としての成長の上でも基礎となる経験をすることが多く、自己学習力とその基盤としての心の安定性も大事である。また、看護の学習では講義だけでなく演習や実習が非常に重要であるが、基礎看護学においても短いながら学内での学習と連動した実習が学生の成長にとって非常に大きな意味を持っている。実習で出会うさまざまな困難に立ち向かう中で知識や思考、感情を総動員した体験から実感としての学びが意味づけられ内在化する。今後の課題としては、基礎看護学として時代に応じた教育内容と方法の検討のための授業研究、卒業時の到達目標実現のために領域を超えた討議等が必要性である。
- 2005-07-30
著者
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