インターネット時代の福祉情報化 : 長野県諏訪地域における取り組みを手がかりに
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概要
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本論文では長野県諏訪地域を事例に、現代地域社会における福祉情報の発信と利用にかかわる諸活動の実態と可能性を明らかにする。周知の通り、我が国においては1980年代後半以降、各種の地域情報化政策が実施されてきたが、諏訪地域はそのモデル地域として行政機関を主体とした地域情報化施策が強力に推進されてきた。その施策の中では福祉情報の充実化も重要な目標として設定されていたが、それらの諸施策は基本的に情報センターの建設や各種情報機器の設置などを主眼としたものであった。その結果、何が福祉情報なのか、住民がどのような情報をどれだけ必要としているか等の議論が必ずしも十分にはなされてこなかった。そうした状況の中で、諏訪地域ではインターネットを用いて福祉情報を発信しようとする活動が生じている。本論文ではそれらの活動をささえるメンバーに聞き取りを行い、活動の経緯、内容について検討した。それらの検討を通して浮かび上がったのは、各種の活動が相互に関係を持つことにより全体として一つの大きな人的ネットワークが形成されていることである。そうしたネットワークの中で、まちづくりや福祉の充実を目標に活動している人材とコンピュータに習熟し種々の情報ネットワーク構築に長けた人材とが出会い、両者のいわばコラボレーションの結果として、諏訪地域における情報発信活動が生じている。
- 作新学院大学の論文
- 2005-03-23
著者
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