児童における社会的勢力の受容に関する研究
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概要
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本研究は人が他者からさまざまな種類の社会的勢力の行使を受けた時、その勢力をどう感じ、どう受容するかを検討したものである。二つの小学校5、6年生を対象に漫画完成法を用い、自分が断った行為に対し、相手が強制、報酬、正当、専門、参照、情報などの勢力を用いて再度要請したとき、それをどの程度受容しようとするか、またどの程度快・不快を感じるかを測定した。給食や掃除のような学級の活動の場面では、情報勢力や強制勢力の行使に対して、相対的に受容への抵抗が弱く、ボール遊びやゲームの場面では参照勢力や報酬勢力への抵抗が弱かった。このように、どの勢力が受容され易いかは状況に依存することが明らかになった。一方、快・不快感では、場面、状況に関係なく専門勢力や報酬勢力は不快の程度が弱く、正当勢力や強制勢力に対しては強い不快が感じられることがわかった。また、男女間では勢力の種類の関係なく、女子は男子に比べ行使される勢力に対する受容への抵抗が弱く、不快感が強いことがわかった。
- 福岡女学院大学の論文
- 2005-03-31
福岡女学院大学 | 論文
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