事業所給食の経営戦略の要因としてのメニュー分析
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概要
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不特定多数人を対象としている飲食店や料理品小売業は,消費者ニーズに合わせた販売戦略により企業活動を行い,食事の提供(商品の販売)をしている.一方,給食施設では,家庭の食事に代わり対象者に適正な栄養補給ができる食事の提供と食生活における望ましい食物選択行動で健康づくりを促す場として,健康の保持増進や疾病の回復を目的として栄養管理・健康管理が必要とされ,なおかつ企業として効率的な経営が求められる.競合が激化し厳しい給食経営環境の中で,給食の経営戦略としての基軸となるメニューマネジメントが重要になる.メニューマネジメントは,栄養アセスメントから,情報収集,システム計画,メニュー提案,マーチャンダイジング,メニューのライフサイクル,メニュー開発,レシピの標準化,メニュー評価などが範囲である.そこで,本論ではマーチャンダイジングの活用の段階として,メニューアイテムの分析で現状把握し,ビジネスツールのZチャート,ABC分析,商品ポートフォリオの分析手法を用い,喫食者ニーズに対応したメニュー開発と差別化,商品化及び販売促進につながる要因を探り,経営効率をあげるメニューマネジメントの基礎資料とする目的で検討した.5年間の供食主菜メニューを用いて利用度別,様式例,主材料別,調理法別のメニュー品目及び出現状況と変動状況を集計し,分散分析したが,年度別の変化に差はみられなかった.Zチャートは,やや右肩下がりの傾向で下降状態を示し.107品目のABC分析では,Cランクに分類される品目が17品目あった.商品ポートフォリオでは,「優良」エリアに8品目で,「有望」エリアに多数ある一方,「不良」エリアにも多くみられた.これらに分類されたメニューは,一時的なものもあると推察されるが,成長性やライフサイクル,喫食者の選択肢,作業度等を考慮し,給食メニューの特殊性を重視し,他施設にはみられない"魚類""和風"の喫食嗜好を活かした戦略が有効であることが示唆された.
- 2005-03-31
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