アラビア語の動詞を形成する語根子音は, 通常, 各活用形において音韻変化を受けることなく保持されるが, 語根子音のひとつが〓であるハムザ動詞の場合, その語根子音であるハムザの消失やそれに伴う隣接分節の拡張がみられる場合がある. これらの音韻変化がひきおこされる理由が, ハムザの分節音構造の単純性と, 音節化の際の制約の2点であることを示す.
東北大学大学院