胃集検における前壁造影の検討 (第二報)

概要

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目的 : 我々は昨年の第一報では胃集検における前壁造影の成績向上を目指し, Pin Point 型補助具を提案した. 全体としては好成績であったが, 長胃の一部で補助具が原因と見られる障害陰影を生じた. その対策として, 検査早期の胃形推定を試みた. 方法 : 造影剤の最初の一口が噴門を通過して胃体部に流れる際, その流れと椎骨の作る角度を入射角と呼んで胃形を推定した. 長胃と推定された場合, 補助具の使用を控えた. 結果 : 入射角と胃形の相関性を見ると, Spearman のρが0.752と極めて高い値を示す. 入射角を判断して補助具を使い分けた後の成績を第一報の成績と比較する. Kruskal Wallis 検定による危険率は0.1%未満で, 成績が有意に向上したことは明らかである. 結論 : 入射角によって補助具使用の適否を判断する方法は evidence-based practice (EBP) の考え方に沿っており, 合理的にして有用である.
群馬県立県民健康科学大学の論文