デイーゼル排出粒子およびスギ花粉吸入曝露によるウサギ血液中および胸腺内Tリンパ球の分化
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概要
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ディーゼル排出粒子およびスギ花粉吸入曝露よるウサギの血液中および胸腺内リンパ球の分化を動物用大気環境実験装置を用いて分析した。吸入曝露後の気管支/肺胞灌流液内免疫担当細胞の比率も調べた。T細胞膜表面のCD4およびCD8抗原の表出は,フローサイトメーターで測定した。8週間の曝露期間に,吸入曝露個体での末梢血液中白血球数は対照区(非吸入区)に比べ有為に増加した。抹消血液中T細胞でのCD4,CD8両抗原の表出は,期間中に試験区で徐々に減少した。CD4抗原表出細胞の割合は,期間中に若干増加したが,これは吸入曝露区で大きくはなかった。CD8抗原表出細胞の割合は,期間中に徐々に増加しc吸入曝露区で若干高かった。気管支およぼ肺胞灌流液中マクロファージ割合は,吸入曝露区において8週間の試験期間内に増加し,顆粒球は減少した。本実験での花粉吸入条件(1,300 protein nitrogen/animal,day)は,ディーゼル排出粒子を伴っていたが,アレルギー反応を惹起するには不充分と考えられた。ディーゼル排出粒子吸入曝露によるT細胞の直接的損傷ならびに残存T細胞による異物障害性の促進が認められた。
- 明治大学の論文
- 2003-08-30
著者
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小林 茂樹
明治大 農
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川井 貴志
大正富山医薬品株式会社
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小林 茂樹
環境動物管理学研究室
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芝原 佑未子
環境動物管理学研究室
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島 美倫
環境動物管理学研究室
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坂井 加奈
環境動物管理学研究室
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横田 慎吾
環境動物管理学研究室
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