ラット小腸由来株細胞(IEC-6)における糖輸送担体の遺伝子発現に及ぼすグルココルチコイドの影響
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概要
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ラット小腸由来株細胞(IEC-6)を用いて糖輸送担体の遺伝子発現に及ぼすグルココルチコイドの影響について検討した。IEC-6細胞に発現する糖輸送担体を特定するために,6種類の糖輸送担体(GLUT1〜5,およびSGLT1)のプライマーを用意し,細胞から抽出したtotal RNAをもとにRT-PCR反応を行った。その結果,IEC-6細胞にはGLUT3,およびGLUT5 mRNAの発現が確認された。つぎに,これら2種の輸送担体についてグルココルチコイド(10^<-7>M)の影響を調べた結果,両担体において発現の抑制されることが確認され,とくにフルクトースを糖質源としたときのGLUT3において,また,グルコースを糖質源としたときのGLUT5において有意なmRNAの減少が確認された。IEC-6細胞に発現する糖輸送担体は,その種類において小腸に発現するものとGLUT5が共通し他の担体においては異なっていたことから,個々の輸送担体に対する直接的な推定は行えないものの,グルココルチコイドが小腸における糖輸送担体の発現に抑制的に働くことが示唆された。
- 2000-11-30
著者
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