日本的コーポレート・ガバナンスと企業効率性 : ヒト・モノ・カネ3市場アプローチと実証(杉本達哉先生退任記念号)
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概要
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日本的コーポレート・ガバナンスは,一つの原理によって説明できる。企業が,ヒト・モノ・カネすなわち労働市場,製品市場,金融市場の3つ市場機能を不完全にして,組織的取引を指向したということである(この考え方を「3市場アプローチ」とする)。組織的取引は,利害関係者と経営者の関係を強固にし,特徴あるものとした。終身雇用制からくる「従業員主権」,財・サービス市場の強い規制から派生する政治家・官僚の擬似ステーク・ホルダー化,そしてメイン・バンク・システムがそれである。日本的ガバナンス,かつては企業効率性に寄与するものだったが,近年はマイナスの寄与となっている。本稿は,その実証研究でもある。
- 近畿大学の論文
- 2005-03-31
著者
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