中国内陸開発と内蒙古の水循環研究 : 「東水西調」開発戦略をめぐって(侘美光彦先生追悼記念号)
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概要
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中国は地球上の耕地面積の7%しか占めていない土地で、全世界20%以上を占める13億人の人口を養う「過密人口大国」となっている。しかも、就業構造からみるかぎり就業人口の50%以上が第一次産業に集中し、牧民・農村雑業層を含め農民8億人以上が存在する「農業大国」である。さらに、毎年2300km〜2のスピードで砂漠化が進み、農耕地・牧草地の退化、食糧生産の減少、生態環境の悪化、貧困と地域経済格差の拡大など開発経済の制約要因を生み出している。砂漠化は、主に全国土地面積の60%を占める内陸地域に集中し、今後の内陸開発戦略にも軽視できない段階まできている。本稿は、全国平均9%のGDP成長率の発展を遂げる中国経済の影の部分に着目し、中国の砂漠化と水不足問題とその対策を研究対象とする。具体的には、内蒙古自治区の砂漠化の現状と砂漠化対策・退耕還林草政策を中心に考察し、水資源不足問題の打開策として『東水西調』計画を検討する
- 2005-01-20
著者
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