高強度運動時酸素摂取量緩成分と等速性膝進展ピーク・トルクの関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は、高強度運動時酸素摂取量緩成分(slow component of oxygen uotake : SCO)と等速性膝伸展ピーク・トルク(isokinetic peak torque : IKPT)の関係を検討することを目的とした。10人の学生を対象とし、3日間の実験を実施した。第1日目には、自転車エルゴメータを用いて、最大酸素摂取量(maximal oxygen uptake : V^^・_<O2max>)と無酸素性作業間値(anaerobic threshold : AT)を測定した。第2日目には、被験者はベース・ライン運動から、高強度運動(ATとV^^・_<O2>差の50%に相当する強度)をステップに負荷され、8分間継続した。運動中の換気ガス・パラメータを1呼吸毎に測定し、運動開始3分目と8分目のV^^・_<O2>の差をSCOとして評価した。3日目は、ダイナモメータを用いて、異なる5つの角速度のよる膝伸展運動中のIKPTを測定した。結果として、SCOは最高速度(330degree/sec)での運動中のIKPTとのみ有意に相関した(r=0.68,P<0.05)。さらに、IKPTとSCOの相関係数は、膝伸展速度が高くなるほど高い傾向を示した(270 degree/sec : r=0.61, 210 degree/sec : r=0.59, 150 degree/sec :r=0.52, 90 degree/sec : r=0.45)。先行研究により、高速度で測定されたIKPTは骨格筋のtypeII線維占有率と相関することが示されている。これらのことから本研究の結果は、高強度運動時SCOの発現機序として、エネルギー効率の低いtypeII線維の付加的動員の関与を示唆するものと推察された。
- 岩手県立大学の論文
著者
関連論文
- 405.虚弱高齢者に対する運動トレーニングが動脈硬化指標と血中脂質プロフィールに及ぼす影響(生活・健康,一般口演,第60回 日本体力医学会大会)
- 高齢者運動教室が体力と白血球分画比に及ぼす影響(生活・健康, 第59回日本体力医学会大会)
- 131. 簡易なレジスタンス・トレーニングを含む運動教室が高齢者の有酸素性能力と筋力に及ぼす影響(生活・健康)
- 145.高強度運動時の酸素摂取量緩成分と等尺性・等速性筋力の関係(【呼吸・循環】)
- 虚弱高齢者に対する3ヶ月間の運動トレーニングが動脈スティフネス、血清脂質プロフィールと酸化LDL濃度に及ぼす影響
- 高強度運動時酸素摂取量緩成分と等速性膝進展ピーク・トルクの関係
- 地方自治体が提供する高齢者運動教室の有効性に関する研究
- 健康科学の授業における健康習慣の実践をめざした試み
- 488. 中高齢男性における身体活動量と動脈スティフネスおよびその関連因子との関係(生活・健康,一般口演,第63回日本体力医学会大会)