小学校教師の怒り経験に関する探索的研究
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概要
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本研究の目的は,小学校教師版怒り尺度および小学校教師版怒り対処尺度を開発し,それらの尺度を用いて,小学校教師の怒り水準と怒り対処行動との関係について検討することである.研究Iでは,小学校教師392名(男性141名,女性251名)を対象にして,小学校教師版怒り尺度を開発し,その信頼性,妥当性について検討した.因子分析の結果,小学校教師版怒り尺度は,30項目3因子構造(「児童の言動」因子,「同僚や保護者の言動」因子,「多忙な仕事」因子)であることが判明した.また,小学校教師版怒り尺度は,高い信頼性,妥当性を示した.研究IIでは,研究Iと同一の小学校教師を対象にして,小学校教師版怒り対処尺度を開発し,怒り水準と怒り対処行動との関係について分析した.因子分析の結果,小学校教師版怒り対処尺度は,24項目6因子構造(「相談」因子,「児童への攻撃」因子よ「リラクゼーション」因子,「抑圧」因子,「家族への攻撃」因子,「自力問題解決」因子)であることが判明した.また,小学校教師版怒り対処尺度は,高い信頼性,妥当性を示した.そこで,小学校教師の怒り水準と怒り対処行動との関係について検討するために分散分析を行った.その結果,男女とも,怒り水準が高くなればなるほど,小学校教師は,怒り喚起場面において攻撃行動を取る傾向がより強くなることがわかった.
- 岩手県立大学の論文
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