チュプロフと"チュプロフ"学派 : 最近のロシアにおけるチュプロフ研究から(人文学部人文学科)
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概要
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旧ロシアの代表的な統計学者であったA.A.チュプロフについては、1917年の革命後に帰国しなかったこともありソ連時代には厳しく扱われてきたが、1950年半ばから彼を再評価する動きがみられていた。最近のロシアでは旧ロシアの復活が諸分野で顕著であるが、このような社会的風潮のなかでチュプロフの研究と社会的活動も改めて注目されている。昨年夏にロシアで収集した文献により、最近のロシアにおけるチュプロフにかんする研究の特徴を二つの点に整理してみた。ひとつは、チュプロフが1917年に出国してから1926年に死去するまでの海外での活動について、各地に分散している文献、資料を収集し、さらに個人宛の手紙等も調べて、詳細な事情が明らかにされてきていることである。他は、チュプロフがペテルブルグ工科大学在職中に多くの後進を育て、"チュプロフ学派"とよばれるほどのグループが形成されていたことが明らかにされ、彼らについても研究が進んでいることである。しかし、チュプロフの統計理論の基本的な部分についての本格的な議論は、まだ始まっていないように見受けられる。
- 西南女学院大学の論文
- 2005-02-28
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