保育所における地域子育て支援事業の今後の展開に関する考察 I
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1989年の1.57ショックを契機に,少子化対策は国の重要課題であると認識されるようになった.地域子育支援事業は,1994年のエンゼルプラン策定以降から本格的にスタートしたものである.保育所は今日,地域の子育てに貢献する役割を期待されている.保育所における地域子育て支援には,代表的なものとして地域子育て支援センター事業があげられるが,多くの保育所ではこの事業指定を受けないで,地域子育て支援を実施している.そういった保育所で実際に行われている活動の特徴は,通常保育をベースに無理なく実施できるもの,すなわち,従来の保育活動の中に,保育に欠ける子以外の存在を受け入れる活動を中心に取り組まれている傾向にあることが明らかになった.今後は通常保育をベースに,利用者を主体とした活動の展開や,一時保育,体験保育等の拡充が求められる.