生命科学領域の公益哲学、特に医療と医療技術における共通善について
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概要
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2003年4月のヒトゲノムの全解読をうけて、ゲノム情報がヒトの疾患治療に応用される時代に突入した。その一方で、真に人間のためになる医療とは何かという討論がなされぬままに法案化が進みつつある生殖医療の問題や、人間の尊厳を侵しかねない医療行為が治療の名のもとに行われる危険性などが浮上している。人間のためになる生命科学とは何かを考える公益学のひとつの方向を生命公益学として提案するとともに、医療分野における公益哲学を考察する。医療における公益の歴史から始め、法律の関係する二つの非公益的な話題としてハンセン病訴訟と救急救命士による気管挿管の問題をとりあげ、医療における公益性について考える。本講は、日本公益学会誌「公益学研究」第2号に書いた研究ノートをもとに、その後の新しい展開をふくめて英語訳としたものである。
- 2003-12-15
著者
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