技術事業経営を推進できる幹部候補者の育成(2004年度日本経営教育学会第50回全国研究大会)
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概要
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1995年、バブルの崩壊、アジア諸国の技術的追い上げが本格化してきた時期、(株) 東芝関連のあるエンジニアリング会社が21Cに向けて独自の中長期計画を既に立案していた。その具体的行動計画、「Action2000」の展開の中で、「カンパニー」「エンジニアリングライフプラン」「幹部、専門技術者」と3つの切り口でそれぞれのチームがWG活動を行うなどの努力をして数多くの提言を行った。その結果、大部分の提言が実施され社員のヤル気につながる多くの諸施策が生まれた。その中で、特筆すべきは、技術事業経営の推進に資する「将来の経営幹部 (経営リーダー、技術リーダー) の育成」を目的とする「東芝AVEエンジニアリング・ビジネススクール」計画であった。具体的には「事業振興 (技術力を高め、換金する仕組みつくり) の能力獲得を目指した教育」で、その実施成果が高く評価され、3年間に3回、延べ40名の修了者を送り出した。修了者はその後、若手のリーダーとして活躍している。その主なコース内容は「自らの仕事・本人自身が研修材料」「モデルづくり」「セルフケーススタディ」などの手法に加えて、受講者自らが研修期間中に、実際に顧客に提案できるレベルの「事業振興プラン」を策定するもの。受講者は、その研修中に多くのマネジメント能力を身に付け、将来の経営幹部に必要とされる第一段階の経営能力マスターを意図するものである。今回は幹部候補者の育成に役立つプログラム「エンジニアリング・ビジネススクール」の紹介を行う。
- 2004-10-08