グロウヴリィの森 : その歴史的諸相
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概要
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本稿は、イングランド南西部のウィルトシャにあるグロウヴリィの森の歴史的諸相をさぐろうとするものである。『ドゥームズデイ・ブック』は、1086年までには、未発達ながらフォレスト行政が存在していたことを示しており、また、ヘンリー三世治世の封緘特許状は、国王によるこの森の活用の実態を伝えている。枯木を採取する権利は、かつて、人々の権利として慣習法によって守られていた。だが、こうした慣習も、17世紀後半及び18世紀に、法的制裁が増加するにつれて犯罪へと移行していった。木材採取人は、ますます盗木人の烙印を押されるようになったのである。ウィルトシャのグレイト・ウィッシュフォードでは、慣習は守られ、毎年、再確認されている。
- 東北公益文科大学の論文
- 2001-04-08
著者
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