接触節が用いられる環境とそのシグナル
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概要
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本稿では,接触節が用いられる環境とそのシグナルについて取り上げた。まず,接触節についての特徴を確認するために,SMを用いてその簡単な実態調査を行ったが,その観察の結果,とりわけ次の三点が予想していた以上に明確な形で確認ないしは検証された。(a)接触節中の主語には人称代名詞がくることが多い。(b)接触節の先行詞には先行詞機能の比較的明瞭な名詞句が多い。(c)接触節およびその先行詞のもつ情報量はきわめて少ない。なお, (a)の場合,主語が人称代名詞でない場合でも,旧情報の名詞句が用いられていることが多く,また,(b)の場合,「先行詞機能の比較的明瞭なもの」でなくても,きわめてシンプルな分かりやすい構造の名詞句が用いられていることが指摘できるのであった。接触節は,つまるところ情報の少ない構造のものであり,人称代名詞が多用されることや,接触節の先行詞はかなり限られた数の少ない情報を担う名詞句であることも,いわば「情報の軽量化」で説明できるものであり,接触節の使用者には明らかにその意識を見ることができるであろう。
- 大阪教育大学の論文
- 2005-09-30
著者
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